会社を知る

意欲を持ちながら、変化を楽しむことが、社会人としての成長につながる 常務執行役員 総務人事部門長 法学部 法律学科卒 福岡正雄

あらゆることが成長の糧となった社会人生活

入社して30数年。その間、私はトクヤマに勤める社員のキャリアパスとしても多くの部署や業務を経験してきました。最初に配属されたのは周南の技術研究所で、現在も当社の徳山製造所で稼働している食塩電解技術開発プロジェクトに参画しました。ラボサイズのものを工場での実生産レベルにスケールアップする開発研究に取り組んだ日々は、多くの失敗も経験しましたが、確実にその後の糧となっており、今となっては社会人、技術者としての基礎を学んだ良い思い出となっています。
技術研究所には5年ほど在籍し、次に私が配属されたのは東京本部にあった企画開発部でした。ここでは研究開発テーマなどを企画する部署で、現場よりも長いスパンで業界動向を予測し、今後のビジネスの種を探索するのがミッションだったため、技術研究所にいたときとは違い、広く長期的な視野で技術研究を考える意識を持つことができたように思います。
その後、エレクトロニクス営業部に配属されたのち、当時あった藤沢研究所という研究開発部門で、窒化アルミニウムセラミックスの応用製品開発プロジェクトに参画しました。もともと研究職として入社していたこともあり、念願の研究現場への復帰でしたが、営業技術的な仕事も含めいくつかのテーマを担当するも6年ほどで製造部に異動することに。プラント建設やオペレーションの経験があったわけはないため、想定外の配属です。現場に足を踏み入れたときにはプラントの大きさ、複雑さに圧倒されたことを覚えています。それでも働いていくうちに、製造の現場だからこそ得られるものがあると感じるようになりました。上手く説明できないのですが、過去に配属された部門から製造部を見ていたときと、実際に中に入り自らの手を動かしながら感じることでは、得るものが大きく違うように思えたのです。
晴天の霹靂ともいえる製造部への配属でしたが、この経験があったからこそ、あらためて「自分はメーカーの人間である」という芯が一本できたような気がします。製造部門を経験したあともRC推進グループや、CSR推進室を経験し、本社の保安・環境・品質統括業務やコンプライアンス関連業務にも携わることで、会社という組織がどのようにまとまり、動いているのかを学ぶことができました。
そして2014年、総務人事部門へ。これまでの経験以上に畑違いの部署への異動ですが、大きな期待感を抱いています。なぜなら新しい世界へ飛び込むことで、自らが成長できることを過去に身をもって経験してきたからです。新しい部署や、新しい仲間の中に入り、新しい仕事を行うチャンス。変化を楽しむ心を忘れずに、一歩ずつ着実に前進していく気持ちがあれば、確実に自身の糧になると確信しているため、これからの仕事が楽しみでなりません。

小さな成功体験が成長を加速させ、仕事の原動力になる

トクヤマでは社員の成長をサポートすることに大きな力を入れています。新入社員研修はもちろん、3年目研修や主任・課長昇進前後の研修など、節目ごとに行う集合研修のほか、役割・役職別研修や公募制グローバル人材育成研修「MANJIRO制度」、経営幹部育成研修といった対象者と目的を明確に絞り込んだ研修も種々用意しています。
制度を活用し基礎となるスキルを身に付ける。そしてそれを日々の仕事で実践し、現場で成長してもらうというのが基本的な考え方です。当社は皆さんに若いうちから責任ある仕事を任せます。他社では主任クラスがやることを担当者がやるというように、実力をわずかに上回る仕事を与えるのです。100%の力を出し切って、何とか乗り越えられるかどうかという仕事に挑戦するわけですから、難しい局面に突き当たることも少なくありません。
私も、入社三年目、技術研究所にいたとき、開発担当として委託製造先に単身派遣され、先方の技術者に技術指導した経験がありました。当時の実力からいえば、社外の技術者に的確な技術指導をするなど恐れ多く、不安で仕方ありませんでした。それでも、事前に必死に勉強し、内心冷や汗をかきながらもなんとか伝えようともがいたものです。すると環境が人を育てるとはよく言ったもので、いつのまにか相手が何を求めているのか感じ取りながら話ができるようになっていました。そしてミッションをやり遂げたときには、自分の中に小さな自信が芽生えていることを自覚しました。こういった小さな自信を積み重ねていくことが、成長する上でとても大切で、次のチャレンジングな仕事をする上での原動力にもなるのです。
また皆さんには若いうちから自分の意見をどんどん発信してもらいたいと思っています。「若いやつが生意気だ」と押さえつけるようなことは決してありません。役職、年次に関係なく、自然と議論ができる環境こそが、会社を活性化させるということをベテラン社員も理解しているからです。現に当社では上司と活発な意見交換をしている若手社員の姿をよく見かけます。入社のあかつきには皆さんにも是非その議論に加わってもらい、新しい風を吹き込んでほしいと願っています。

「意志」は強く、「間口」は広く

これまでお話してきた通り、当社には豊富な人材育成制度やチャレンジングな仕事に挑戦できる風土もありますが、この環境下に身を置けば誰でも成長できるというわけではありません。もっとも大切なのはやはり皆さん自身の成長意欲です。仕事に受け身となり、ただ流されていては、そこから得るものは最小限になってしまいます。目の前で起こっていることに対して「自分であればどうするのか」と深く考えながら、結果を受け入れ、自分の中で消化して初めて階段を一段上れるのです。
新人のうちは上司や先輩からやるべきことを指示される場面が多いと思いますが、ここでも成長意欲は重要です。言われたままに仕事をこなすだけの人と「なぜ、その業務が必要なのか」と背景まで考えて取り組む人では、3年後、5年後に大きな差ができているはずです。考えた上での答えが正解である必要はありません。間違いを知ることも学びであり、なにより仕事に対する理解は確実に深まるからです。
また、いかなる仕事も一人で完結することはないため、周りの意見にも耳を傾け、他者が正しいとわかれば自分の考えを修正する柔軟性も組織の中では大切です。営業が成約をとれる裏では与信管理を行う人がいて、契約に従って、製品を製造し、期日までに製品を届ける社員がいます。会社で働く一人ひとりが一体となってシナジーを発揮し、成果をだしたとき、それは個人が出しうる何倍もの大きな成果になります。こういったことも仕事を通してさまざまなことを経験することで、学び、実感できるはずです。
社会に出るにあたり「自分がどんな仕事をしたいのか、どのようなことを達成したいのか」というビジョンを持つことは大いに歓迎します。しかし、その思いにとらわれ過ぎて視野を狭くしてしまい「○○の仕事でなければ働きたくない」とは思わないでください。最初にお話したとおり、当社には多様な部門があり、バラエティーに富んだ業務を体験できる環境があります。そしてそのそれぞれが皆さんに大きな成長の機会を与えてくれます。思い込むあまりにそのチャンスを自ら放棄してしまうのはもったいないと思うのです。また変化の激しい時代を勝ち抜いていくためにも間口は広くしておいたほう有利だと思いませんか。「意志」は強く、「間口」は広く柔軟に、そんな人をお待ちしています。

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