トップインタビュー 代表取締役社長 幸後 和壽

  • HOME
  • トクヤマ講座
  • トップインタビュー

やるべきことはやる。重要なのはタイミングだ

  • 100年に一度と言われるような世界不況の傷がまだ癒えぬ中、トクヤマはマレーシアに新たな製造拠点建設を発表し、その強気な姿勢が注目されています。増産体制強化の根拠は?
    マレーシアのポリシリコン(多結晶シリコン)工場は、2013年の稼働を目標に計画を進めています。昨今の経済環境を考えれば強気に見えるかも知れませんが、けっして無謀なものではなく、ポリシリコンの市場が確実に拡大することを見越してのもの。特に太陽発電分野の需要が急速に伸びており、今後もその傾向は変わらないと予測しています。増産体制は不可欠です。
  • しかし現在の不安定な経済情勢の中でタイミングとしては適切なのでしょうか?
    インタビューイメージ1はっきり言えることは、やらなければならないことは必ずやるということ。それは周りの状況を見て待っていればいいというものではない。ただし、タイミングは難しいですよ。マレーシアに関しては今夏に2013年春の稼動を目指し新工場の建設を正式決定しました。プラント建設費650億円、生産能力も当初計画から2倍に引き上げ年産6,000トンとし、当社の歴史の中でも大きな決断であるといえます。もちろん投資を実行する上であらゆる方面から様々な可能性を検討してきました。産業界の動向はじめ、為替相場、エネルギーコストなど「単価を変動させる要素」は激しく揺れており、完璧な予測は極めて困難です。では、もう少し経済環境の好転を待つのか。それはいつなのか。
    その予測も難しい。根本的には手を打てるときに打っておく。今やれることはやっておくべきだと思う。長期的に見て太陽電池産業が右肩上がりで推移していくことは明らかであり、2013年には太陽電池用の多結晶シリコンは足りなくなると予測しています。また、文明のバロメーターと呼ばれる塩素の消費量、塩素系機能材の需要も必ず増えていく。その用意はしておかなければならない。
  • マレーシア以外にも新たな海外拠点づくりが進むのでしょうか?
    具体的にすぐ動くようなプランはありませんが、これまで先輩たちが築いてくれたインフラ、ノウハウ、実績、そうした財産を活かしながら、世界のトップを獲れる「新たな基軸」製品を育てることがトクヤマの急務だと思っています。
    当然、海外へ打って出ていかざるを得ないでしょう。
  • 「田舎大名」といったこれまでのトクヤマのイメージがガラリと変わりそうですね?
    いや、私はトクヤマという会社は「ジミケン」だと思っているんですよ。地味で堅実(笑)。ざっくばらん、のんびりしていて、飾らない。だから景気が良くて周りが明るいと目立たないが、景気が悪く暗くなるとぼんやりと光って見える、そういう地味さ。それと石橋を叩いても渡らないような堅実さ。これは持ち味としては変わらないが、世界に羽ばたいていける自力も十分あるはずだと思っています。
  • まさに総力戦ですね?
    そうです。今後はテーマに360度、あらゆる方向からアプローチできる体制、人財が必要になります。もちろん360度を100人で埋めるよりは、1人が10人分の力を出して10人で埋める方がいい。つまり個々の能力をフルに発揮したうえでの総力戦ですし、全社隙のないチームワークが要求されます。
  • いまの若い人に関してはどういう印象ですか?
    優秀ですよ。面接しても淀みなく受け答えできるしビジョンもあるのですが、やや折れやすい面もある。実際の仕事は思ったとおりに行かないことだらけです。頑張っても結果が出ないことが続けば疲れるし、誰だって辞めたくなるときはあるでしょう。私もそうでした(笑)。でも、それでもまたやってみる、自分を信じて、また頑張る。一生懸命やっていれば必ずなんとかなるものです。
  • けっこう楽天家なんですか? 「カミソリ幸後」とか「クールな幸後さん」とか言われているようですが、信条とするところは?
    大事なのは悲観も楽観もなく、冷静に考えること。自分を信じることです。自分を信じて動けば、相手も信じて動いてくれる。信頼関係とはそうやって生まれてくるものであり、信用こそ最も大事なものです。冒険の扉は自分を信じなければ開けられないと思っています。
    それと会社とはつまるところ、世のため人のために存在しているのであり、人は誰でも誰かのために生きているし、社会のために生きているのだと。これは不変究極ですね。
  • 学生へのメッセージをお願いします。
    インタビューイメージ2ともかく、トクヤマは「好きなことをやってごらん」、「好きにやってみたらいい」という鷹揚な会社です。やりたいことに向かってへこたれずチャレンジする人が欲しいですし、メーカーは製品を造って、売って、収益を上げるのが基本ですから、ものづくりが好きな人に来て欲しい。トクヤマには重厚長大の迫力、ビジネスのダイナミックさ、化学の縦横無尽なおもしろさ、将来的な可能性、ユニークな人財、魅力はたくさんあります。技術系事務系問わず、まずトクヤマのファンになって欲しいですね。
このページのトップに戻る