トクヤマ人を描く

07

塩ビを買うなら
あいつから、
と言われる男でありたい。

新第一塩ビ株式会社 松並 正直

新第一塩ビ株式会社松並 正直

前任を超える人材たれ

創設されたばかりの塩ビのパイロットプラントのスタッフとして入社する。そのまま塩ビの製造に関わるものと自覚していたが、そうならなかった。上司は開発の能力を買い、さらに営業的センスを見抜いたのだ。愛想のいい八方美人ではないし、お世辞もうまくないが、ふんわりした人当たりのよさが漂っている。
営業本部の「技術サービス」という新部門で、上司のにらんだとおり敏腕を発揮していった。営業感覚を持ちつつも、技術者の視点を欠かさない。技術的な話をしながら、相手の気を逸らさない。そういう二刀流の仕事といえるだろう。「大事にしているのは、困ったときはあいつに頼もう、買うならあいつから買いたいと顧客に思われる者であること」。それが日々の活動の軸となる。
「前任」のいない新部門ではある。が、背後に積み上げられた先人たちの膨大な技術を次の世代に引き渡す、それこそが「超える」ことではないかと考えている。