セメントクリンカーの焼成温度を低減する実機実証試験に成功

株式会社トクヤマ

株式会社トクヤマ(本部:東京都千代田区、社長:横田 浩)は、ポルトランドセメントクリンカーの焼成温度を低減するための実証試験を実機プラントで実施し、普通ポルトランドセメントクリンカーに比べて焼成温度を約100℃低減することに成功した。


セメント産業は、エネルギー多消費型産業であり、当社は省エネルギーの観点から、エネルギー消費量が最も多いクリンカー焼成工程におけるエネルギーの削減を目指し、室内試験において低温焼成技術の開発に取り組んできた。今回の実機実証試験は、室内試験で得られた結果を実機プラントで実証したものである。


実機実証試験では、普通ポルトランドセメントクリンカーと同等の初期性状および強度発現性を維持しながら焼成温度を100℃低減することを目標とし、クリンカー原料のうち、主にアルミ源および鉄源の調整によりクリンカー組成を決定した。クリンカー原料は通常の工程で使用するものを使用し、廃棄物・副産物原料の原単位はクリンカー1t当たり260~300㎏とした。実証試験は徳山製造所南陽工場の実機プラントで実施し、安定した運転条件で8時間の連続焼成を達成した。焼成温度の推定には当社保有の技術であるクリンカーの被焼成温度の測定方法(特許第5084695号)を適用し、1300~1350℃であることも確認した。


以上の結果から、本開発技術を実機プラントに適応すれば、クリンカー焼成工程における熱量原単位を約5.0%削減できるものと推定される。焼成後のクリンカーは実機粉砕設備で試験粉砕を実施し、普通ポルトランドセメントと同様に粉砕可能であることを確認し、粉砕後のセメントの品質についても、普通ポルトランドセメントと同等の初期性状および強度発現性を有することを確認している。


当社は、セメント製造工程におけるエネルギー削減は中長期的な重要課題と捉えており、今後は、クリンカー低温焼成の実用化に向けた課題を抽出し、中長期的な観点から課題の解決に取り組んでいく。


なお、試験結果の詳細は、第69回セメント技術大会(2015年5月12日~14日開催)で報告する予定である。


以上

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