お知らせ

第26回研究成果報告会

2023年11月30日（木）および1日（金）、山口県周南市の株式会社トクヤマ 徳山製造所にて、徳山科学技術振興財団の第26回研究成果報告会を開催しました。

当財団では、研究助成者を対象に1年間の研究成果を発表する「研究成果報告会」を毎年実施しています。今年度は助成者、大阪大学名誉教授の真島和志選考委員長をはじめとする選考委員の先生方、トクヤマの横田社長、岩崎常務や研究開発関係者および財団の楠理事長、中原常務理事他約60名に参加いただきました。

報告会は楠理事長の開会挨拶で始まり、2022（令和3）年度の研究助成者11名と2021（令和2）年度の発展研究助成者2名の口頭発表を2日間にわたり行いました。限られた時間のなかで、助成者の実りある成果発表と活発で内容深い質疑応答が展開され、有意義な報告会となりました。また、今回は2022（令和3）年度スタートアップ助成者11名による1時間のポスター発表を初めて実施しました。会場では活発な質疑応答が交わされ、熱心な意見交換の様子も見られました。

財団は今年35年目。これまで新しい材料をキーワードにこれまで若手研究者への助成事業を行ってまいりました。
財団の3つの特徴、①研究室を立ち上げて間もない研究者を対象とした「スタートアップ助成」、従来の「研究助成」、そして研究助成の継続支援を目的とする「発展研究助成」という、重層的で段階的なプログラム、②研究助成金を活用していただける配慮、③研究成果報告会を製造拠点である株式会社トクヤマ徳山製造所で開催して、実際のものづくりの現場に触れていただける場の提供、これらを生かし、これからも着実に助成事業を推進し、さらなる充実を図ってまいります。
皆さまのご理解、ご支援をいただきながら、科学技術の進展、さらには社会課題の解決に少なからず貢献できれば幸いです。

参加された助成者の方々からさまざまなご意見やご感想をいただきましたので、一部ご紹介します。

• 「他分野の研究者や社員の方々と交流できたは今後の活動にも有益ですし、何より楽しかったです」
• 「塩の山は建物外にあったかと思いますが、雨や台風などが来ればどうするのか、なぜ輸入元を複数準備しているのかなど教えていただきたいことがたくさんありました」
• 「工場全景の夜景も見てみたかったです」
• 「スタートアップの助成金は独立をしたばかりの研究者にとって，非常にありがたい助成金だと感じます」
• 「研究費が足りていない時期に助成いただき本当に助かりました」
• 「大学にいますと普段見ることのない、製造所を見学させていただき大変有意義な時間でした。また御社のとても楽しそうな雰囲気を直に感じることができました」
• 「実開催での報告会は妥当だと思うのですが，2日間という日程が少し大変でした」
• 「徳山製造所で開催することで、この助成金を支援していただいているトクヤマのことをよく知ることができますし、財団から助成いただける意義を肌で感じることができます」
• 「助成金を受けた他の研究者のご研究成果を拝見して，大変勉強になりました」
• 「スタートアップから発展まで、財団が研究者を育てるような心意気を感じました。今後も同じ制度が続いていくことを望むとともに、今後自分もステップアップして申請していきたいと思います」
• 「選考委員を含めさまざまな分野の研究者と交流できる場を提供していただきありがとうございました。このような対面形式で、いろいろな年代の方と会話することで、よい刺激を受けました」

発表の様子①（研究助成者）

神奈川大学 化学生命学部 特別助教　石川 理史氏	名古屋大学 未来材料・システム研究所 准教授　小林 亮氏	京都大学 大学院工学研究科 准教授　高津 浩氏

新潟大学 自然科学系 特任准教授　星野 哲久氏	京都大学 大学院工学研究科 准教授　石田 直樹氏	東京工業大学 科学技術創成研究院 助教　田中 裕也氏

明治大学 理工学部 専任教授　田原 一邦氏	東京学芸大学 教育学部 准教授　山田 道夫氏	東京理科大学 先進工学部 准教授　吉田 優氏

東京大学 生産技術研究所 講師　中川 慎太郎氏	東京大学 大学院理学系研究科 准教授　田代 省平氏

発表の様子②（発展研究助成者）

東京工業大学 元素戦略MDX研究センター 教授　北野 政明氏	大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授　新谷 亮氏

選考委員長講評

大阪大学 薬学部 特任教授 真島 和志氏	発表の様子（全体）

発表の様子③（スタートアップ助成）

記念写真