NEWS

  1. 柳井市に窒化アルミニウムフィラー量産検討設備の拠点を開設

柳井市に窒化アルミニウムフィラー量産検討設備の拠点を開設

2022年09月20日
株式会社トクヤマ

株式会社トクヤマ(本社:山口県周南市、社長:横田 浩)は、パワー半導体や高出力LED用絶縁放熱基板、半導体製造装置用の部材に用いられる高放熱窒化アルミニウムフィラーの量産検討設備を山口県柳井市の先進技術事業化センター内に開設いたします。

近年、電子機器が小型化・高密度実装化するに伴い、電力量を制御するデバイスにかかる負担が増加しています。発熱量の増加は、デバイスのみならず、それらを搭載した電子機器自体の性能を阻害し、寿命を縮める恐れがあるなど、放熱対策が喫緊の課題となっています。

当社はかねてから高放熱材料である窒化アルミニウム事業を行っており、窒化アルミニウム粉末から、顆粒、粉末を焼結したセラミックス「シェイパル®」など、用途に合わせた製品を展開してまいりました。
窒化アルミニウムは、高い熱伝導性と絶縁性を併せ持つ無機材料であり、当社が新規に開発した窒化アルミニウムフィラーは、従来の放熱フィラーに比べて約9倍の熱伝導性を持つことから、樹脂の熱伝導率を向上させる高放熱フィラーとして期待されています。このたび、量産検討する窒化アルミニウムフィラーは、樹脂中の流動性が優れているため、樹脂に充填する際、窒化アルミニウムフィラーの充填量を増加させることが可能となり、樹脂の熱伝導率が大きく向上します。

当社は、「中期経営計画2025」において、電子・健康・環境への事業ポートフォリオ転換を掲げており、本事業を含めた電子材料分野の事業展開を加速していく考えです。次世代通信(5G)、IoT、ADAS(自動運転・運転支援システム)、省エネ型電子機器の進展と共に、新しい社会インフラが構築される中、顧客ニーズに応じた高放熱フィラーのラインナップを拡充することで、半導体・情報通信産業の発展に貢献してまいります。

【窒化アルミニウムフィラー事業の概要】

事業所名
株式会社トクヤマ 先進技術事業化センター
所 在 地
山口県柳井市南浜二丁目2番1号
敷地面積
39,000㎡(先進技術事業化センター内)
建築面積
約300㎡
事業内容
高放熱窒化アルミニウムフィラーの開発
操業予定
2023年4月頃
従業員数
事業開始当初3名程度

以上

≪本件に関するお問い合わせ先≫
株式会社トクヤマ 広報・IRグループ
TEL : 0834-34-2002