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  1. 2023年度 入社式挨拶

2023年度 入社式挨拶

2023年04月03日
株式会社トクヤマ
社長執行役員 横田 浩

 皆さん、入社おめでとうございます。

 今日から皆さんは社会人となりました。これから仕事で実践を積み重ね、自分に足りない部分を勉強し補い、3年後には立派なプロになってください。さらに高い志を持って努力を続けると、面白い仕事にチャレンジする機会が増え、10年後には職場のリーダーとしての力量と人間力が備わってくると思います。
 そこから先は心掛け一つで更なる道が開けます。志を持ってやり続ける力に勝る才能はありません。中国の古典「四書五経」の一つ、「大学」に記された殷王朝の創始者 湯王の有名な言葉に「苟(まこと)日新、日日新、又日新」がありますが、今述べたことは、まさにこの言葉に集約されています。

 さて、世の中に目を移すと、今の時代を表すのはVUCAという言葉でしょう。米国の軍事用語でVolatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguityの略です。カーボンニュートラル、米中対立など戦後から築き上げられた体制が大きく変わり、不透明な国際秩序の模索の中、まさにVUCAの時代に我々はビジネスで生き抜いていかねばなりません。ピンチをチャンスに変え、時代を切り開くファーストムーバーを目指す、そうした挑戦をし続けるトクヤマでありたいと考えます。それを実現できるかどうかは人材力にかかっています。皆さんと共に、国際性に富み、実学を実践し、人間力の高い、フロンティア精神を持った集団を作っていきたいと思います。

 我々は「何を言ったか」ではなく「何をやったか」、要は実行する集団にならねばなりません。カーボンニュートラルを逆手に新しい会社を生み出す、という大きな夢に向けて取り組んでいきます。
 トクヤマにはこの夢を実現するための道しるべとして「もっと未来の人のために」というスローガン、「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」というミッション、ありたい姿としてのビジョン、行動指針としての四つの価値観があります。研修期間中にしっかりとこれらを理解してください。

 最後に、創業者である岩井勝次郎の遺訓「常に事業は艱難に成り安逸に敗る」を紹介します。事業というものは多くの苦労・困難を乗り越えてこそ成功につながるもので、楽々の内に楽はなく、いずれ衰亡の道に繋がる、という意味です。
 皆さんの末永きご健康と、これからの成長、活躍を祈念して私の尊敬する新渡戸稲造の「haste not, rest not 急ぐなかれ、怠るなかれ」という言葉を贈り、私からの挨拶といたします。

以上