株式会社トクヤマの完全子会社である株式会社トクヤマデンタル（本社：東京都台東区、社長：風間秀樹）は、「構造色による発色機構をもつ歯科用修復材料の開発」が評価され、公益社団法人日本化学会より、「第72回（2023年度）化学技術賞」を受賞しました。

日本化学会の化学技術賞は、1951年に始まった歴史ある化学賞で、わが国の化学工業の技術に関して特に顕著な業績のあった者を表彰するものです。今回の受賞では、世界で初めて歯科用修復材料に構造色を応用した歯科充填用コンポジットレジン「オムニクロマ^®」について、技術の独創性が高く、従来の顔料で着色する技術では困難であった症例への使用も可能な材料であることが高く評価されました。

構造色とは、微細構造によってさまざまな波長の光が増幅または減衰することで発現し、物質が本来持つ色とは異なる色を発色するものです。オムニクロマ^®は、粒子径260 nmの均一な球状シリカ系複合酸化物粒子が微細構造をつくりだし、幅広い色調適合性を発揮するため、１本で多様な天然歯の色調に同化した修復が可能です。加えて、歯の修復治療後に審美のためのホワイトニング施術を受けたケースにおいても、天然歯の色調変化に追随し、色調適合性が維持される効果を確認いたしました。

当社グループは、2023年5月の日化協技術賞の受賞に続いて、本化学技術賞の栄誉に輝きましたことを誇りに、引き続き、世界の人々の健康や医療現場に貢献する技術開発に注力し、新たな価値の創造に尽力してまいります。

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