研究開発組織 知的財産部
概要
当社は、マーケティングと研究開発から始める価値創造型企業を目指しており、知的財産への投資はその実現に不可欠と認識しております。この価値創造を支えるのは、トクヤマグループに蓄積された様々な知的財産であり、知的財産部は、「知的財産の創造と活用を促進することにより、持続的な成長と企業価値を高める」ことを基本方針として掲げ、様々な活動を展開しております。
主な活動
知的財産部の主な活動としては、以下の3点になります。
- 知的財産の創出・保護・活用を支援することにより、海外展開を含めた事業収益強化、及び事業ポートフォリオ転換に貢献する。
- 調査・情報分析・加工情報の発信を通じて事業・R&Dの企画機能の強化を図ることにより、マーケティング支援、新規テーマ提案・新規事業創出に貢献する。
- 知財リスクマネージメントによる事業保護により、事業化の推進、及び事業継続リスクの低減を図る。
また、知的財産の取得、活用を通して、トクヤマグループのブランド力向上に努めております。この他、知財部員の育成のみならず、事業部・研究開発部の知財教育にも注力しており、従業員個々の業務・階層に適合した教育・研修を行い、知的財産権に対する意識および実務能力の向上に努めております。当社独自の発明表彰制度を設けており、特に若手研究員のモチベーションを高める活動を実施しております。
特許実績
トクヤマグループ全体の2023年末時点における保有登録特許件数は、国内特許1253件、外国特許1498件です。（図1）
当社の重点課題である「事業ポートフォリオの転換」として、「電子」「健康」「環境」の三分野におけるグローバルな事業拡大に注力し、エネルギー多消費型の事業から省エネルギー・社会課題解決型のサステナブルな事業への転換を図っています。知的財産の側面では、当社が国内外に保有する特許権は上記三分野に分類される技術が多くを占め、その比率もさらに高まっています（三分野の国内外保有登録件数の比率 約90%）。（図2）
人材育成方針
事業センス、マネージメントセンスを併せ持った知財パーソンを育成することを基本方針としています。知的財産部に配属後は、先行技術調査・解析によるテーマ提案業務、特許権利化・他社特許対策等の特許実務、知財契約検討、知財係争対応等について、段階的に幅広く知財の専門性を身につけて頂くと共に、研究開発プロジェクトや事業部門における知財戦略策定への参画等を通じて企業人としての研鑚も積んで頂きます。また、社外での知財活動、知財研修や、弁理士などの資格試験にも積極的に取り組んで頂きます。