地球温暖化防止への取り組み

2050年度カーボンニュートラルに向けた取り組み

気候変動問題が顕在化する中、石炭火力による自家発電所を稼働させてきたトクヤマにとって、CO2排出量の削減は喫緊の課題です。2021年2月には、原燃料の脱炭素推進と、環境貢献製品の開発によって、「2050年度にカーボンニュートラル達成」を宣言しました。同時に「2030年度にCO2総排出量30%削減」という、従来以上にハイレベルな中間目標を掲げて、事業ポートフォリオの転換を含めた構造改革のスピードを加速させます。
2021年度は、新設したカーボンニュートラル戦略室が中心となり、具体的なアクションプランの策定とバイオマス混焼発電への対応に注力します。また、山口県周南市と連携したバイオマス実証事業や、県内の竹害問題に着目した竹資源の発電燃料への活用などにも着手しました。今後は次世代エネルギーや二酸化炭素回収有効利用(CCU)技術の開発を加速させ、これらの事業化を通じた新たな価値創出につなげていく考えです。


CO2排出量削減目標の達成に向けた取り組み

2020年1月より、CO2の削減施策や中長期の目標策定を担ってきたCO2プロジェクトグループを、2021年4月から社長直轄組織としてカーボンニュートラル戦略室に再編しました。削減目標達成のための戦略立案は、主に戦略室内のカーボンニュートラル企画グループが主管。経営企画本部と各事業部門、および徳山製造所と連携して、エネルギーベストミックスなどの具体的な計画を策定・推進します。立案した戦略は経営会議で審議し、事業戦略とCO2排出量削減戦略の同時実現に向けて、経営レベルのPDCAサイクルを回していく方針です。
一方、バイオマスの調達方針と計画の策定はバイオマスグループが主管します。また、研究開発部門におけるCO2の削減施策は、同部門に新設したGREENプロジェクトグループが主管。革新的な削減技術を用いた環境貢献製品・次世代エネルギー関連サービスの事業化を加速するため、カーボンニュートラル企画グループと密接に連携し、技術動向の調査および社外との技術連携などに取り組みます。
なお、当社は2021年2月にTCFD提言*1への賛同を表明しており、透明性の高い情報開示にも注力していきます。
*1 TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)が2017年に公表した、企業の気候関連リスク・機会を投資家が適切に評価するための開示フレームワーク

トクヤマグループの省エネルギー活動

2020 年度は、コロナ禍による設備稼働低下の影響で、エネルギー消費原単位の大幅悪化が危惧されましたが、省エネ施策の着実な実施、石炭代替エネルギー活用促進により、前年並を堅持しました。その結果、2005 年度基準でエネルギー消費原単位3% 改善の目標を達成しました。


サプライチェーン排出量の算定と管理

トクヤマは、GHG プロトコルによる Scope3 基準* に基づき、サプライチェーン全体の排出量である Scope3 のカテゴリー1から7および9 について排出量を算定しました。算定したカテゴリーでの排出量は 172 万トンで、2019 年度より7 万トン減少しました。これは、カテゴリー1(購入した製品・サービス)由来の排出量が3万トン、カテゴリー2(資本財)とカテゴリー4(輸送・配送(上流))由来の排出量がそれぞれ1 万トン減少したことが主に影響しています。
*GHGプロトコルは世界資源研究所(WRI)と持続可能な開発のための世界 経済人会議(WBCSD)が共催する組織で、Scope3基準は同プロトコルが 2011年11月に発行した、サプライチェーン全体のCO₂排出量の算定基準

ガイドライン:サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出算定に関する基本ガイドライン(Ver.2.3)2017年12月環境省・経済産業省

CO₂排出原単位データベース:サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出量原単位データベース(Ver.3.1)2021年3月、LCIデータベースIDEAv2.3(サプライチェーン温室効果ガス排出量算定用)(一般)サステナブル経営推進機構2019年12月

注)原材料については、購入金額上位10品目について算出

サプライチェーンとScope3のカテゴリー