R&D

研究開発体制

トクヤマの研究開発体制では、基礎研究・技術開発・製品開発を担う研究開発と、それらの活動を支える研究開発支援組織を構築しています。また研究開発と事業の橋渡し役としてニュービジネス本部を設置し、事業化・製品化を加速させています。

組織

ニュービジネス本部

電子材料向け放熱アプリケーション、多孔質シリカ、水素を生産する電解装置の事業化に取り組むとともに、当社独自の低温熱分解法を活用した太陽光パネルのリサイクル技術開発にも注力しています。これらはいずれも早期の事業化を目指しており、トクヤマグループの新たな価値創造の中核として、電子・健康・環境の成長領域への事業ポートフォリオ転換を推進しています。

研究開発

次世代材料開発グループ

次世代材料開発グループは、次世代の事業の姿、すなわちポートフォリオ転換を見据えた材料開発をミッションとしています。
無機粉末からセラミックスへの技術展開、電解技術の発展に大きく貢献する新たな電極触媒の開発、ユニークな形態と特性を持つ新規シリカ粒子(エアリカ®)などを通じて、トクヤマグループの将来の事業展開を見据えた新材料の創出と技術獲得に取り組んでいます。

機能材料開発グループ

機能材料開発グループは、分子構造や製造条件に基づきチューニングされる物質固有の機能、ハイブリッド化による新たに発現する機能およびメカニズムに着目した高機能材料の開発を進めています。材料およびその機能をソリューションとして、現在の事業への貢献や新規事業の確立を目指し、当社グループが目指す事業ポートフォリオ転換に貢献します。現在、独自開発の有機無機ハイブリッド技術によるPbフリーの放射線防護材料の開発、当社の特有技術であるイオン交換膜技術の活用による水素製造に用いる水電解装置用の隔膜の開発に力を入れており、数年内の実用化を目指しています。

TS開発グループ

TS開発グループでは、フォトクロミック材料(※)を中心とした光学材料開発に、顧客ニーズに沿いながら、製造、営業と一体となり取り組んでいます。具体的には、フォトクロミック色素の分子設計や合成技術、コーティング材料やシート材料の組成設計や材料合成技術、有機無機ハイブリッド技術等を活用して多岐にわたる開発アイテムの製品化を目指しています。
※フォトクロミック材料: 太陽光(紫外線)によって発色する材料であり、メガネレンズには眼を紫外線から保護する目的で使用される。

ヘルスケア開発グループ

健康、予防、診断、治療、予後のサイクルにおいて当グループの技術力を生かし、生命維持及びQOL改善に貢献することを目指しています。現在は有効成分(原薬、サプリメント、ビタミン等)や化粧品材料、医療材料(診断薬周辺)等の開発が中心ですが、近年のモダリティの多様化に乗じ、生体材料の取り扱いや代替え材料の開発にも取り組んでいます。これらの製品開発では国内外のパートナーと提携し、製造やマーケティングもグローバルに展開しています。

ICケミカル開発グループ

当社の主力製品である高純度IPAやTMAHに代表される半導体用薬液は先端半導体の製造に使用されています。当グループではマーケティングより得られた情報を基に、当社の特有技術を駆使してお客様のニーズにマッチした新規の応用製品の開発に取り組んでいます。次世代半導体の性能向上や課題解決に貢献することがミッションです。研究開発者でもあり、マーケターでもあり、営業でもあり、お客様に困りごとを相談される頼れる存在を目指し日々活動しています。

電子先端材料開発グループ

電子先端材料開発グループは、シリカおよびシリカ複合材料を基盤に、未来の情報通信社会をリードする半導体向け高機能材料の創出に貢献しています。半導体の超微細化・高集積化を支えるため、粒子形状や表面制御の精密技術を磨き抜き、市場ニーズに素早く応え、高度な技術力とスピード感で、次世代を支える革新的な製品を次々と生み出し、お客様の信頼と期待に応え続けていきます。

環境事業開発グループ

環境事業開発グループは、環境負荷低減への貢献を目指し、廃棄物のリサイクル技術の開発・事業化に取り組みます。セメント製造では活用が困難であった廃棄物を中心に、あらゆる処理困難廃棄物を技術開発のターゲットとします。テーマの選定、事業化の検討においては、セメント部門の資源リサイクル営業グループと連携し、市場のニーズをより的確に掴んでいきます。
これまでの実績として、廃石膏ボードのリサイクル技術の開発が挙げられます。晶析反応による結晶大型化技術を確立し、子会社の株式会社トクヤマ・チヨダジプサムで事業化しました。

化成品開発グループ

化成品開発グループは、2024年4月にトクヤマグループが100%子会社であった新第一塩ビ株式会社を吸収合併し、その研究開発部門を継承する形で再編成しました。
当グループは、塩化ビニル樹脂(PVC)の可能性を最大限に引き出すため、基礎的な樹脂設計から高機能化、加工性向上、環境配慮型材料の開発まで、幅広い技術課題に取り組んでいます。また、徳山製造所やペーストPVCの製造を委託している住友化学株式会社 愛媛工場と連携し、品質改善や新製品開発を迅速に進められる体制を整えています。さらに当グループでは、お客様のニーズを的確に把握し、技術提案から試作検討、製品化まで一貫して伴走する顧客対応力の強化にも取り組んでいます。用途開発の段階からお客様と情報共有を密に行い、課題解決に向けた開発を推進することで、より高い価値を持つ製品・ソリューションを提供してまいります。
今後も、独自の技術力と創造性、そしてお客様との信頼関係を基盤として、PVCの新たな価値創造を通じて社会に貢献してまいります。
また、環境変化の大きい化学産業において、今後、他の化成品製品の研究開発に発展するためにも情報収集に努めてまいります。

セメント開発グループ

セメント開発グループは、セメント部門における研究開発の中核として、セメント・コンクリート、セメント系固化材、各種建材製品、資源循環に関する基礎研究、技術・製品開発に取り組んでいます。また、地球温暖化防止への貢献として、セメント製造におけるCO2排出量削減、CO2固定化・回収に関する技術開発やCO2排出量の少ない建材製品の開発にも積極的に取り組みます。
セメント産業を取り巻く環境は厳しさを増していますが、セメント産業の社会的使命である社会資本の充実と循環型社会の構築に貢献できる技術開発を目指していきます。

研究開発支援組織

プロセス開発グループ

プロセス開発グループは、トクヤマグループの研究開発グループと連携し、各開発テーマで必要とされるベンチプラントやパイロットプラント等の設備計画に対して、装置設計技術や自動化・制御技術を駆使し、それらを具現化する活動を推進しています。またマテリアルインフォマティクスやマトランティス等の計算化学や機械学習を活用することで、研究開発の効率化、スピードアップにも貢献しています。これらの活動を通じて、新規事業創出への貢献を目指しています。

知的財産部

知的財産部は、トクヤマグループにおける知的財産の創造と活用を支援するとともに、知的財産権の管理を担っています。価値創造型企業を目指し、その推進力となる研究開発成果の権利化による保護を通じて知財網の構築を図ります。また、徹底した知財調査に基づき、他社の知的財産権を尊重した上での事業展開を支援することも重要な役割です。さらに、新規事業創出に向けて情報解析を通じて研究開発部署と緊密に連携しています。

分析・解析センター

分析・解析センターは、トクヤマグループの価値向上に貢献する分析・解析技術の提供をミッションとしています。特に、半導体製品の開発競争を勝ち抜くために、当社特有技術である高感度分析技術を更に磨き上げ、高品質化・差別化による製品価値向上に力を入れています。また、我々の技術開発が新しい事業創出を促進することを目指して、開発グループと共同で、新しい技術に挑戦する取り組みをしています。

公的研究費の管理運営、不正防止に関する責任体系

株式会社トクヤマでは、以下の責任体系のもと公的研究費の適正な運営・管理を行います。

生命倫理

トクヤマでは、生命科学・医学系分野の研究・製品開発を行う際に、研究対象者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上を図るとともに、倫理的妥当性を確保するために、「生命倫理審査委員会」で審議しています。

「生命倫理」