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  1. 2020年度入社式挨拶

2020年度入社式挨拶

2020年04月01日
株式会社トクヤマ
代表取締役社長執行役員
横田 浩

 入社おめでとうございます。本来であれば、一同そろって対面で入社式を開催するはずですが、コロナウイルスのリスク回避で、WEBでの入社式となりました。

 さて、皆さんはVUCAという言葉をご存じだと思います。Volatility(不安定性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)。元は米国の軍事用語ですが、今日の世の中をよく表しています。かつて人類が経験のしたことのない、もの凄いスピードで変化する世の中を、言い換えれば変化が常態化した世の中を生き抜いていかねばなりません。
 地球温暖化問題、ICTやAIの進歩とシンギュラリティ、世界の人口爆発の一方で日本の少子高齢化など。その中で、例えば地球温暖化問題。これは火力発電を有する当社にとって大きなリスクとなっています。解決すべき最優先課題として、会社を上げて取り組んでいますが、私が会社に入った頃にこのような事態は予想だにしませんでした。

 このように不透明・複雑極まりない事業環境の中で、いかに生き抜いていくのか。当社は4つの価値観を定めていますが、それがこの不透明な世の中を生きていく上での道標になります。
1.「顧客満足が利益の源泉」
   独りよがりにならず、世の中が求める価値を創造・提供し続ける
2.「目線はより広くより高く」
   世界を広く俯瞰して高い志を持って目標にチャレンジする
3.「前任を超える人材たれ」
   前例踏襲ではなく変化に応じて新たなソリューションを考え実行する
4.「誠実、根気、遊び心」
   奢ることなく、粘り強く、いいと思ったことはワクワク感を持ってチャレンジする
 この四つの価値観を常に心にとめて実践してください。

 それからもう一つ大事なことをお伝えします。皆さんは会社にとってかけがえのない原石です。原石は磨き続けてこそ宝石となります。最初の三年が肝心。とにかく勉強する習慣をつけてください。勉強は机に座ってするだけではありません。実務を覚える、現場に出て実践する、失敗する、理屈を考える、人との対話を通じて気づきを得る、英会話の勉強をする、新聞を読む、趣味に没頭する、あらゆることが勉強です。これを続けていくことで、ヘンリー・ミンツバーグが提唱したクラフト(経験)、アート(直感)、サイエンス(分析)がバランスよく身に付き、自分なりのもの見方、考え方が養われ本当の意味での個性が磨かれていくものと思います。時間は個々人に与えられた二度と戻らない大事な資源です。あの時やっておけばよかったと後悔することのないよう日々過ごしてください。学歴などは関係ありません。今からヨーイドンのスタートです。

 トクヤマは未だ決して大きな会社ではありませんが、人材と特有技術をベースに日本一・世界一の仕事をしていくことを在りたい姿に掲げています。以上述べたことを実践して世界に羽ばたく国際人になるべく勉強し続けてください。
 最後に創業者 岩井勝次郎が残した言葉「常に事業は艱難になり安逸に敗る」をお伝えし、皆さんのこれからのご健勝と輝かしい未来を祈念して、歓迎の挨拶といたします。

以上