NEWS

  1. 2022年 社長年頭所感

2022年 年頭所感

2022年01月05日
株式会社トクヤマ
代表取締役 社長執行役員
横田 浩

2022年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

1.2021年の総括

 新型コロナウイルスの終息が見通せない一方で、世界の価値観の変化や政治・経済の対立は激しさを増しています。新秩序をめぐる攻防は、地球温暖化防止・人権問題に始まり資源価格高騰へとつながり、当社を取り巻く環境はより一層厳しさを増したといえるでしょう。徳山製造所における石炭火力発電による競争優位というビジネスモデルは、もはや通用しないと覚悟せざるを得ません。

2.中期経営計画2025の進捗

 こうした潮流を背景に、21年度を初年度とする中期経営計画(以下、中計)では3つの柱「事業ポートフォリオの転換」「地球温暖化防止への貢献」「CSR経営の推進」を掲げました。エネルギー多消費型から価値創造型へ転換することが、中計の達成、ひいては会社の持続的成長につながります。特に「電子・健康・環境」の成長事業の拡大がキーであり、積極的に研究開発や設備投資を実施しています。
 電子分野では、窒化ケイ素の量産化に向けた取り組みや電子工業用高純度薬品の海外合弁事業による生産体制の構築、韓国で現像液の設備増設を進め、健康分野では、鹿島工場での歯科用充填材「オムニクロマ」の新棟が完成しました。研究開発では、産業技術総合研究所・大学などとの共同開発を推進し、成長事業のスピードアップとパイプライン強化に努めました。
 今後も価値創造型企業への転換に向けて、キャッシュカウの役割を期待している化成品・セメント事業の収益力を強化し、タイミングよく成長事業に投資し、事業拡大できるよう戦略的なマネジメントを行っていきます。

3.2022年 社員の皆さんへ

 このような状況を踏まえ、今年は次の取り組みを加速します。
①低炭素化と競争力確保の観点から徳山製造所の低炭素化実施計画の見直し
②事業ポートフォリオ転換に向けた研究開発・マーケティングの強化
③安全強化対策室を立ち上げ、協力会と一体となった保安強化体制を構築

 世界情勢、事業環境が激変する中、当社は100年にわたって磨き続けてきたビジネスモデルからの脱却を迫られており、価値創造型企業への転換なくしては生き残ることはできません。成長事業の拡大・ニュービジネス創出・脱日本がキーワードとなります。現状に留まることは最大のリスクです。これからが大きな正念場であることを認識し、全員が一丸となってこの厳しい局面をどう乗り越えていくのか、本気で考え行動する年にしましょう。

 皆さん一人一人の勇気ある一歩がトクヤマを変えます。

以上