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乾式シリカ
「レオロシール®」
乾式シリカ「レオロシール®」は、トクヤマが製造するフュームドシリカであり、5~50nmの一次粒子からなる粉体製品です。その表面構造および分散後の凝集構造により、液状樹脂などに対して増粘・チキソトロピー性を付与します。また、粉体材料に対しては流動化や固結防止のために使用され、ゴム・エラストマ―に対しては補強充填剤として幅広く使われています。その他にも、高純度かつ超微細な粒子としての特徴を生かし、あらゆる方面で使用されています。
概要
一般名称 | 乾式シリカ |
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当社製品名 | レオロシール® |
化学式 | SiO2 |
主な荷姿 | 紙袋、フレコン |
用途 |
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特徴
- 高純度:レオロシール®は高度に精製された原料を用い、厳密な工程管理のもとに製造を行っています。そのため、レオロシール®は不純物が極めて少ないシリカであることから、高純度であることが求められるCMPスラリーなどの半導体材料に使用されます。
- 高分散性:レオロシール®は気相反応で製造された微粒子であり、緩やかに凝集しています。適度な分散を与えることで、可視光線の波長領域よりも小さい粒子径まで分散させることができます。
- 高比表面積:一般にフュームドシリカの比表面積は50~500m2/gで、その一次粒子径は5~50nmです。気相中での高温反応により製造されるため、内部表面積を持たない非晶質のシリカです。
- 表面化学:親水性グレードとその表面を疎水化した疎水性グレードがあります。用途により使い分けることで、種々の分散媒(液体、粉体)への分散が可能です。
主要な機能と効果
- 増粘・揺変(チキソトロピー)効果:液状樹脂(不飽和ポリエステル、エポキシ、ウレタン樹脂など)にレオロシール®を添加・分散することにより、レオロシール®表面の相互作用によって架橋構造が形成され、増粘・揺変(チキソトロピー)効果が発現します。樹脂製品のレオロジーコントロールを容易に行うことができます。
- 艶消し効果:塗料に用いられる液状樹脂にレオロシール®を添加・分散することにより、塗膜の透明性・触感を損なわずに高い艶消し効果を得ることができます。
- 補強効果:シリコーンゴムに代表されるエラストマ―に、補強充填剤としてレオロシール®を添加することにより、そのゴムの性能を最大限に引き出す強度(引き裂き・引っ張りなど)を与えることができます。また、比表面積の大きいレオロシール®を用いることで、透明性の高いゴムを作ることができます。
- 分散補助・沈降防止:顔料などが含まれている溶液に対し、レオロシール®を添加することで分散補助・沈降防止の効果があります。
- 固結防止・流動化改善:粉末の製品にレオロシール®を添加すると、ボールベアリング効果により固結防止・流動化の改善に効果があります。
- アンチブロッキング性:透明のフィルムなどにレオロシール®を添加すると、フィルムの性能を損なわずブロッキングを防止することができます。
- 吸着性:高比表面積であり、ほとんどの化学品に対し不活性(アルカリ、フッ酸を除く)であるレオロシール®の特徴を生かし、活性物質の吸着担体として利用することができます。
- 絶縁・断熱性:絶縁物であるレオロシール®を添加することにより、製品の絶縁性を向上させることができます。また、超微粒子の集合体であるため気孔率が高く、断熱性能を向上させることができます。
- 電荷調整:レオロシール®疎水性グレードを樹脂粉体に添加することで、粉体表面を正電荷または負電荷に調整することができます。
- 研磨作用:半導体製造工程時のシリコンウエハーの平坦化を行う際に使用するCMPスラリーの一部に、砥粒として使用することができます。